桐人傳奇きりひと讃歌
漫畫
簡介
外見による差別や人間の尊厳などをテーマとする重厚なストーリー漫畫である。同じ醫療漫畫である3年後の『ブラック・ジャック』がよりファンタジー色が強いのに対し、醫學界における権力闘爭を描いた社會派的色合いの強い作品となっている。舞台のモデルは、手塚の母校であり山崎豊子著『白い巨塔』でもモデルとなった大阪大學醫學部である。『白い巨塔』の影響を多分に受けているという指摘に対して手塚は、モデルが同じである事に加えて、醫學界という舞台は〈権威とかキャリアという要素をぬきにしてはドラマがつくれないほど〉封建的であることを述べている。
連載當初は「人間が獣に変化する」というコンセプトは『バンパイヤ』の二番煎じではないかとの批評もあり、編集部からも小山內を人間に戻すよう要望があったが、手塚はそれでは作品の真価をスポイルされると考えた。この考えは高く評価されている。