神秘女刑警スケバン刑事
簡介
心に傷を持つ札付きのスケバンである麻宮サキ(あさみや さき)を警視庁の暗闇警視が、サキの実父を殺し死刑判決を受けた母の執行停止を條件に學生刑事にスカウトした。かくしてサキは學生刑事(通稱「スケバン刑事(デカ)」)として私立探偵の神恭一郎(じん きょういちろう)達と共に學園・學校という警察の入り込みにくい組織に次々と起こる事件に挑む。
2部構成になっており、第1部の最初は學園の中で起きる犯罪事件を內部に入り込んで捜査するという學園探偵ものであったが、次第に話のスケールが大きくなり、母校・鷹の羽高校に戻って最初の事件で出會った最大の敵でありまた最大の『友』でもある海槌麗巳との戦いまでを描き、第2部では新しい學生刑事との対決と和解、脫出不能な要塞の如き少年院の脫出劇や番長連合の抗爭・共闘を経て、學生による自治政治を目指す『青狼會』と、青狼會は元より日本の政治を影で操る『信楽老(しがらきろう)』との対決を描いている。
作中の時間経過はかなり曖昧である。「誕生編」で三億円事件の時効が成立したのは1975年(昭和50年)12月10日であり、その後、鷹ノ羽高校に戻ったサキが"一年前にこの高校で番を張っていたサキが…"と言われていることから、サキが最低でも2年生であることがわかる。更には、神の生年月日と「闇の虎」篇で12年前の17歳當時を回想したことで29歳という神の年齢が判明し、その後、グラン=ドスラム作戦が実行されたのはミンキーキャッツのコンサートと高校野球の決勝が同日開催された8月20日の真夏で、信楽老との最終決戦は1978年(昭和53年)の9月であるため、スカウトされてから2年9ヶ月が経過していたことがわかる。また沼から補習を受けたりと普通の學生をしている期間もあったため、留年等で本來の在學年數を超過ししていた。が、サキの母親に対するトラウマの原因となった事件とその後の経過、美幸が養子に出された時期など、細部の時系列が不明瞭な部分も多い。
物語は、地獄城にいたサキが學生刑事にスカウトされた1975年(昭和50年)12月某日〜1978年(昭和53年)9月某日[2]のサキ(満20歳)&神(満29歳)の死、翌1979年(昭和54年)3月某日にサキが霊だと誰も気づかぬまま滯りなく終了した"サキのためだけの卒業式"を以て完結した。